June 30, 2006

天体議会

宮沢賢治とかブラッドベリとか、色々な名前が思い浮かぶんだけれど、結局は萩尾望都だよね。自身のイラストも含めて、最良の、少女マンガへのリスペクト。

ただ、ちょっと気になるのは、背景にあるSF的ガジェットがストーリーにはこれっぽっちも影響を与えないこと。つまりは字義通りの「背景」でしかなくて、それならこんなんいらないんじゃないの?とも思う。その背景がなくても、面白さが減じるわけでは決してないし。

で、逆に思うのは、そのSFっぽさがストーリーにオミットしていたら、どうなったんだろう?という期待。それを想像しなかったと云ったら嘘になる。文学界からの野阿梓への回答、なんて云ったら大袈裟か(笑)


ストーリーと全然関係ないんだけれど、「角パン」という言葉が使われててさ。
この著者がイメージしたのはイラストを見る限り、角のようなフランスパンみたいなんだけど、僕は、その言葉を目にした途端、内側は真っ白でふわふわしてるけど、耳のところがキッと角ばった食パンが思い浮かんで、たまらなかった(笑)
その鮮烈なイメージを味わえただけで充分。


天体議会(プラネット・ブルー)
長野 まゆみ
河出書房新社 (1994/08)
売り上げランキング: 50,072


daddyscar at 20:19   このエントリーを含むはてなブックマーク   この記事をクリップ! Comments(0)TrackBack(0)review | literature Edit

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daddyscar




紹介するほど
自己確立してないし
まあ、ただの日記なんだけど
それでだけ終わるのも
能がないっていうか
パラノ体質が許さないってか

で、一応ゲイなんですが
それに限らず色々書いてきます
でも、やっぱゲイであることから
離れることは出来ないかも



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