November 19, 2005

樅の木は残った

ついつい手に取った山本周五郎の樅ノ木は残ったを読み返してしまったのだけれど(いちお、こんなんも読むんよ。でもディアスポラは、まだです…)、「あー、これはハードボイルドだったんだなー」と再認識。
絶望しながら、それでも何も語らず自分の目的に突き進んでいく主人公の姿に、マーロウだったり、その鬼子であるアダルト犬神明が透けて見えるような。

もちろん山周がそれを意識していたかどうかは、まったくわからないんですが。


日本のハードボイルドって、未だにチャンドラーの呪いを引きずっているけれど、それは、みんなが、ただの狂言回しではなく、事件そのものにアクセスして疲弊していくマーロウの姿に惚れてしまった?からだと思う。

そこが、観察者でしかないリュウ・アーチャーとマーロウとの違いであって…ということは、法月綸太郎問題って、ロスマク好きを公言していたにもかかわらず、法月本人も知らず知らずのうちに、マーロウ的な主人公を欲していた、ということになるんかな。

いや、ただの思いつき(笑)

少女から乙女に、そしてやがて、女にと成熟してゆくかなしさ。よろこびであると共に、女性であることの宿命的なかなしさといったものが漠然と、けれどおもくるしく、感じられたのであった。

主人公のことをマーロウみたいだ、と云ったそばからなんですが、なんともロスマク的な文章だなー、これ。
daddyscar at 16:05   このエントリーを含むはてなブックマーク   この記事をクリップ! Comments(0)TrackBack(1)review  Edit

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. ゲイ雑誌「薔薇族」再び休刊へ  [ 日刊ゲイ新聞blog版 ]   November 19, 2005 22:42
薔薇族が休刊することになった。 2004年9月22日、全国紙にも取り上げられた、薔薇族休刊の速報。 その後、復刊したが、やはりインターネットの壁は厚かったらしい。 このたび11月をもって2度目の休刊をすることになった。 [←写真は薔薇族最終号 裏表紙には...

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
Profile
daddyscar




紹介するほど
自己確立してないし
まあ、ただの日記なんだけど
それでだけ終わるのも
能がないっていうか
パラノ体質が許さないってか

で、一応ゲイなんですが
それに限らず色々書いてきます
でも、やっぱゲイであることから
離れることは出来ないかも



RSSを登録


Archives
Recommend

Mr.インクレディブル



Strangeways, Here We Come



伝奇集



ファントム・オブ・パラダイス



Watchmen



Mahler: Symphony No.9



デッドゾーン デラックス版



デビルマン (2)



The Stone Roses



IT〈1〉



Mixed Up



ブルーベルベット



半神



Slow Motion World of Snowpony



祈りの海



Loveless



ウィチャリー家の女



ティ-ンエイジャ-・オブ・ジ・イヤ-



戦闘妖精・雪風(改)



The Buried Life



密閉教室



Roxy Music



虚空の眼