February 07, 2005

ゲイと"萌え"


ライトノベル☆めった斬り!

いまさらながらこの本を(もう遅刻っすか?)。

正直云うと表紙イラストは、そろそろいいオヤヂである僕にはチト恥ずかしかったですが(笑)、でも中身は物凄く面白い本でした。目ウロコ落ちまくり。
ラノベをリアルタイムに読んでる層からは、「SF親父ウゼ」みたいな声も出たようですが。

内容についての感想は、とりあえず保留。てか、ネットでの評判を調べてたら、こちらで交わされてる熱いヲタク世代論の方が面白くなっちゃったw

でも、こうやって世代という差異が認識されたことで、ラノベというジャンルが、ここで初めて成立したのかも。
ロック・ミュージックとのアナロジーで考えれば、わかりやすいかもね。


閑話休題。
で、タイトルについてなんですが、そんなに大層なことは(いつもと同じで)考えておりません。

でも、ヲタク文化を彩る最大級の概念である"萌え"なるものは、ゲイにとって凄く身近なんじゃないかと。

この本の中で"萌え"について以下のように定義されてますが、

起源については諸説ある。定義もいろいろだが、おたくの世界で「好き」を意味する言葉だと思ってまちがいないかも。「キャラ萌え」へその作品の登場キャラに萌える(好きになる)こと。「妹萌え」「属性萌え」などいろいろ。特徴は、対象が本来所属する文脈から切り離してもOKってところか。いまや日本文化の粋を表す言葉は、「侘び・寂び・萌え」という冗談もある(p66〜67)

なーんだって思うでしょ。「兄貴専」とか「メガネ専」のことじゃーんって。こっちの方でも、「〜専」じゃなくて、"萌え"に云い換えた方がいいかも。「フケ萌え」とか「ヨゴレ萌え」とか(笑)

冗談はおいとくとして、ここで注意しなければならないのは、ヲタク文化における"萌え"なるものが、基本的に現実の恋愛を対象にはしていない、ということ。
上述の定義には、そのことを「対象が本来所属する文脈から切り離してもOK」と柔らかく書いてあるけれど、つまりは恋愛に不自由な一部の人たちが、その欲望を自分たちの趣味であるマンガやアニメでもって抑圧した、というところが本質でしょう(あ、反論いっぱい来そう。でも他意はないのよ。僕自身がヲタク文化の末席に名をつらねる人間だからね)。
また、この本の中に、"萌え"とは、マンガやアニメのキャラクターに熱をあげる女の子文化が男子に流出したものだ、という意見も書かれているけれど、どちらにしても、"萌え"が架空の存在、あるいはイメージに対して抱かれる、ということには変わりない。

異性愛ヘテロセクシャルの世界では、架空の存在に対して抱かれれる"萌え"が、同性愛ホモセクシャルの世界では、現実の存在に対して抱かれる、というのは、これは自分を含めたゲイというモノを理解する上で、なにかの証左にならないかと。

なーんてことをつらつら考えたんだけど、この辺で一応タイムアップもう2時だ。


まあ最初は、自分が好きなタイプって「オジサンで、太ってて、スーツで、ハゲで、メガネで…」とか考えてたときに、「これって"萌え"じゃん」と気づいたのが始まりなので、論理的な正確さなどありません。

でも、ノンケさんが恋愛するときに"萌え"なんて云わないでしょ普通。
しかし、ゲイは"萌え"を感じるんですよ。現実の相手にね。
これは面白い現象だと思うんだけど。
daddyscar at 02:26   このエントリーを含むはてなブックマーク   この記事をクリップ! Comments(6)TrackBack(0)one of those gay days |   and others Edit

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この記事へのコメント

1. Posted by kagami   February 07, 2005 18:17
ノンケというのは一般人のことかなと思うのですが、
逸般人であるオタクはリアル人物にも萌えまくりですよ。

「ほっちゃーん! ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!!」みたいな(笑
http://www.dengekionline.com/data/news/2004/09/25/9604db76adefe898c72c32f52182d0cc.html

個人的には、バタイユの言った通り、強い禁止の侵犯が
同性愛の高い快楽ポテンシャルを生んでいるのかなと思うので、
萌えとはちょっと別次元のように私は感じますが、
それは私がヘテロセクシャル規範に大きく支配されているから、
このように感じるのかも知れませんね。
(美少女とSEXより美少年とSEXの方が観念的な部分での
快楽は私にとってより大きいですし、逆にそれは禁止の大きさを
示しているのかと)

余談ですが最近のオタク界は息の長い美少年ブームで、
美少年好きとしては嬉しい限りです。

あと、ちょっと聞いてみたいんですが、ゲイの人はバイセクシャルの
ことはどう思っているのでしょうか…。私はバイなので、聞いてみたいです(^^;
2. Posted by daddyscar   February 08, 2005 00:03
kagamiさま。
コメントありがとうございます。こうやって予想外にコメントいただけるのは凄くうれしいっす。

「ノンケ」というのはその通り、業界用語?で「一般人」のことであります。でも、URL辿った先の「ほっちゃーん! ほ、ほーっ、ホアアーッ!! ホアーッ!!」(激藁)も、やはりゲームがまず一義的にあって、声優さんへの気持ちは、それに付随してると思う。"萌え"のヴァリエーションに過ぎないのでは?

バタイユの云う「強い禁止の侵犯」というのには、半分同意。
てか、ゲイの世界では、ノンケさんの日常に比べると、セックスがより近しいので(飲み屋や発展場で会って、その日に「やらないか?」ということも割合ちゃめしごと。相手がお仲間さんであれば、あのマンガみたいな状況は不思議ではありません)、その分、よりハードなセックスを求める、というのは、あるかも。
その時点で「強い禁止の侵犯」を感じて、セックスの興奮が高まる、ということは、少なからずあると思います。

問題?は、ゲイもやはりひとつの種族ではなくて、いくつかのパラメータによって個々がポイントされ、分類される、ということですか。
そうすると、若専族(=若い男性が好き)とフケ専族(=年配の男性が好き)の間には、狭くて深い溝が生まれて…なんてのは冗談ですが(笑)、でも、極端な若専の人と極端なフケ専の人は、ただ単に恋愛(及びセックス)の対象が自分と同性である、というだけで、それ以外に共通項はないように見えますね。
で、若専の先にバイセクシャルがいて、もちろんそれがヘテロセクシャルとの通路になってると(ちなみに、これらは僕の印象にしか過ぎませんので、それはご了承を。経験や年代によって、感じ方に差異はかなりあるのでは)。

バイセクシャルだからどうの、というのはないと思います。
知り合いにバイの若い男の子はいないけど、既婚のオジサンはいますよ。普通に奥さんとセックスもするみたい。だからってコミュニティが拒否するなんてことはないし。

これもいま一瞬思いついただけなんですが、ノンケに比べてゲイは"萌え"の対象範囲が広いのでは?
それこそ、年齢は10代から70、80代まで(上限も下限もない?)、太った人/痩せた人、年上/年下、筋肉質/脂肪デブ、美少年/ブス(ブ男?)…色々なパラメータがあって、そのどこかしらに対応する"萌え"を感じる人がいます。
「ネグリジェ着たオバサン」に"萌え"るノンケはさすがにいないと思いますが、「グンゼの白ブリーフ穿いたオジサン」に"萌え"るゲイはたくさんいますよ(でも、どこかしら、この例えは対照でない気もしますね)。

と、こんな感じで「思い立ったが吉日」でやっておりますが、よろしければ、また、遊びにいらしてください。
お待ちしております。
3. Posted by t.ikawa   February 10, 2005 12:31
同様の話で、アセクシャルの女性が「萌え」をよく理解するということを、彼女の夫が書いている文章があります(文中では「ノンセクシャル」と書いてありますが、文末で「アセクシャルの間違いでした」と訂正してあります)。私も同様の理解をしています。ご参考まで。

<blockqouote>
 ところで、不思議なのは、恋愛感情も性的欲求もないノンセクシャルであるに
も関わらず、彼女が「萌え」の良き理解者であることだ。以前にも書いた通り、
彼女の知人には萌えさかっている人が多いし、彼女は何がどう「萌えポイント」
なのかを実に的確に指摘してのける。本人も様々な対象に対して「萌えっ!」と
強く主張する。私より、むしろ彼女の方がずっと都ちゃんに萌え萌えである。
ノンセクシャルでありながら、彼女は萌えを感じる能力を間違いなく持っている
のだ。

「別に不思議じゃないでしょ。恋愛や性的欲求と“萌え”は関係ないから」
「え? 仮想対象に向かった恋愛感情や性的欲求こそが萌えの正体だと」
「そんなはずないでしょ」

 そうなんですか。いや、確かにノンセクシャルである彼女の言うことだから、
正しいのだろう。これは私にとって大いなる発見であった。萌えは、恋愛感情や
性的欲求とは別のもの、それ自体で独立した何か、なのである。

 私は、恋愛感情や性的欲求といった人間の本性が、近年になって異常発達した、
いわゆる“萌えキャラ”に向かうようになったものがすなわち萌えの実体である、
という説明を疑うことなく受け入れてきた。しかし、実はそうではないらしい。

(馬場秀和のRPGコラム:『都ちゃんに萌え萌え(2)』
http://www.scoopsrpg.com/contents/baba/baba_20040802.html)
</blockqouote>

4. Posted by daddyscar   February 13, 2005 16:06
t.ikawaさま。
コメントありがとうございます。
ご返事遅くなりすみませんでした。

ご紹介いただいた馬場氏のコラム読みました。
あのコラムについては、どこまでが真実でどこまでがネタなのか、という気もしますが、しかしながら、"萌え"とセクシャリティが無関係というのは、この記事を書いたあと、多分に感じるようになりました。
てか、ゲイの性生活を考えるに、そうでないと説明がつかない部分があるので。

これについては再考の上、再度記事をアップしようと考えておりますが、仲々に難しい。
悪戦苦闘しております。
5. Posted by t.ikawa   February 16, 2005 18:57
「ご返事遅れてすみませんでした」などと言って頂いて恐縮です。お返事ありがとうございます。

実際、「好き」という感情も、一元的なものではなく、萌えや性欲や審美的感覚や所有欲や打算など、複数の要素から成立しているように思います。そして、どの要素から「好き」が構成されているかも、人と時と場合によって違う、と。だから、人によっても場合によっても「好き」の中身は違うし、ある人の一つの「好き」の中でも、複数の要素がある、と。(「萌え」がない「好き」もああるし、性欲のない「好き」もあるし、その逆もある。)

伝統的には、「好き」の中に「萌え」等の要素があることも、セクシャリティの多様性(たとえば、Aセクシャルの人の存在)自体もあまり認知されていなかったので、「好き」の中身の検討も、また、人によって「好き」を構成する要素が違うことも、あんまり問題にされなかった(問題にならなかった)ように思います。(オタクじゃなくて性欲のある異性愛者を前提として、「好き」が理解されていたので。)

最近になって、「萌え」や「セクシュアリティの多様性」の社会的認知が進むに伴い、「好き」を構成する要素が多様であること、そしてその中には「萌え」等の要素もあること等、当然といえば当然の事実が、少しずつ認知されてきたのかなと、嬉しく思っています。
6. Posted by エルメス バーキン   January 02, 2014 04:06
She looked at him in that way she had which never quite struck him as straight and clear, yet which always struck him as kind and true. “Oh, if we come to London I should think you’d sufficiently hear of it.”
エルメス バーキン http://tia-net.com/shop/hermes3.php

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まあ、ただの日記なんだけど
それでだけ終わるのも
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パラノ体質が許さないってか

で、一応ゲイなんですが
それに限らず色々書いてきます
でも、やっぱゲイであることから
離れることは出来ないかも



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